札幌市大通公園の名物グルメ「焼きとうもろこし」。大通公園では例年4月下旬~10月上旬の間、「とうきびワゴン」と呼ばれる屋台が軒を構えます。ワゴンから漂う焼きとうもろこしの香りは何とも言えない美味しい香り。
北海道観光だけじゃなく、お祭りや学校祭の思い出の味として焼きとうもろこしを挙げる人も少なくないはず。今回は甘じょっぱい思い出の味をフライパンで簡単にできる再現レシピをご紹介します。
目次
北海道の名物グルメ「焼きとうもろこし」
北海道ではトウモロコシのことを「とうきび」とも呼ぶため、札幌の中心にある大通公園で焼きとうもろこしを販売している屋台のことを「とうきびワゴン」と呼びます。
とうきびワゴンの歴史は明治時代にさかのぼります。当時、近隣で農業を営んでいた農家が自分で生産したとうきびを背負い、整備されたての大通公園で焼きとうもろこしを販売したことが始まりとされています。最盛期は100件以上のとうきびワゴンが大通公園を埋め尽くしたそうですが、衛生面と交通の確保の面から、今では札幌観光協会から委託業務として「北海道キヨスク株式会社」が運営しています。
ワゴンでは焼きとうもろこしだけでなく、茹でとうもろこしやジャガバターも購入可能です。大通公園の緑を見ながら青空の下で頬張る焼きとうもろこしは最高ですよ!
家で焼きとうもろこしを作る場合
屋台や縁日で買う焼きとうもろこしは炭火で炙られたとうもろこしに甘ダレを塗り、そのたれが炭に落ちた時の香りがあたり一面に充満します。その香りあってこその焼きとうもろこし、家でも手軽に作れる方法をお伝えします。
①茹でるか、レンチンして下準備
焼きとうもろこしを生からフライパンやグリルで作ると、とうもろこし全体に火が通る前に表面だけが焼けてしまったり、とうもろこしの水分が蒸発しすぎて粒がシワシワになってしまうことも。まずは下準備として一旦下茹でするかレンジで加熱することをおすすめします。
とうもろこしの皮を粒が見えないように3枚ほど残し、茹でる場合はたっぷりのお湯に入れて3分~4分。レンジの場合は600wで同じく3~4分加熱します。
茹でると余計な水分が周りにつき、焦げ目がつきにくくなってしまうのでレンジ加熱の方が時短になります。
②甘ダレを用意する
北海道のとうもろこしはそれ自体も甘いので、たれに甘味は必要ないという人は醤油のみを塗って焼いても良いです。ただ、甘味が入ることでより香ばしく、甘い香りを楽しむことができます。 甘ダレは醤油(大さじ1)、みりん(大さじ1)、砂糖(小さじ2)を混ぜ、砂糖が溶ける程度に加熱しておきましょう。この加熱もレンジを使えば簡単!耐熱皿に入れて電子レンジ600wで30秒程加熱するだけで良いです。
③焼く!~フライパンを使って~
焼きとうもろこしを焼くときはフライパンがおすすめ。甘ダレは焦げやすいため、焦げ付かないように加工してあるフライパンがおすすめです。
まず、茹でるかレンジ加熱したとうもろこしをフライパンに入るサイズに切っておきましょう。
油をひかず、強火で熱したフライパンにとうもろこしの実を押し付けて少しずつ回転させながら焼き目を付けていきます。全体に焼き色が付いたら火を止めてから甘ダレを入れ、焦げないようにフライパンをゆすりながらタレを絡めて完成!
最後にバターを溶かして全体に絡めるとバターの風味が加わり、もう1ランク上の焼きとうもろこしが味わえます。
③焼く!~トースターを使って~
パンをトーストするときに使用するオーブントースターを使って焼きとうもろこしを作ることも可能です。
茹でるかレンジ加熱したとうもろこしの表面にまんべんなく甘ダレを塗ります。刷毛(はけ)が無い場合、甘ダレを入れた皿の上をとうもろこしを転がすように付けても良いです。
トースターの網の上にタレが付いたとうもろこしを直接置くと電熱の上にタレが落ちて掃除が大変になってしまうので、網の上に一度くしゃくしゃに丸めたアルミホイルを敷いたり、くっつかない加工がしてあるホイルを敷きましょう。
トースターは一番強いワット数にし、とうもろこしを入れて焦げ目がつくように焼きます。途中、甘ダレを塗りなおしてからひっくり返して焼くとよりタレが付いて味が濃くなります。
③焼く!~魚焼きグリルを使って~
魚焼きグリルがあればグリルで焼くことも可能ですが、とうもろこしの大きさによっては入りきらない場合や、上火にとうもろこしが触れてしまう場合もあります。あらかじめサイズをチェックして、とうもろこしがすっぽり入るようであればトライしてみてください。
魚焼きグリルで焼く方法はトースターで焼く際とほとんど同じ。グリルの火力も強火で良く、時々様子を見ながらまんべんなく焼き色が付くように転がしつつ焼いてみましょう。
食べやすく、実だけを焼きとうもろこしにしてもOK
子どもや歯が弱い人は、とうもろこしを芯付きのままかぶりつくのが大変かもしれません。そんな時には実だけを焼きとうもろこしにするのもおすすめです。
生のまま包丁でとうもろこしの実をそぎ、オリーブオイル(もしくはバター、大さじ1)と一緒に中火で色が変わるまで炒め、甘ダレを大さじ1~2入れて香ばしい香りがしてくれば完成。
屋外で焼きとうもろこしを作る場合
バーベキューやキャンプの際にも焼きとうもろこしがあると盛り上がりますよ。
火の勢いがいい頃は火の通りにムラが出るので、お腹も火も少し落ち着いてきたころがおすすめ。皮付きのとうもろこしを皮を剥かずに網の上に乗せ、時々とうもろこしを転がしながら、皮全体が少し焼けたくらいに皮を剥きます。熱いので注意が必要ですが、こうすることで皮の中でとうもろこし全体が蒸されていい感じに加熱できるのです。
あとは甘ダレ、もしくは醤油を塗り、お好みで焦げ目を付ければ完成です。
アレンジ焼きとうもろこし
家で作る焼きとうもろこしは、お好きな食材をちょい足しすることでよりバリエーション豊かに楽しめます。
例えば、生のおろしニンニクやコチュジャンを甘ダレを絡めるときに加えれば大人の味に!黒コショウや一味唐辛子を仕上げにかけても良いですね。
チーズ好きならば、仕上げにとけるチーズやスライスチーズを乗せて蒸すのはいかがでしょうか。ブルーチーズをところどころ乗せて噛り付くのも美味です。
家で食べるからこそ挑戦できる組み合わせを試してみてください!
まとめ
今回は焼きとうもろこしを家庭で再現できる作り方を紹介しました。
レンジやフライパンを使って作れば、10分程で簡単に香ばしい焼きとうもろこしを作ることができます。
とうもろこしが旬の時期にはぜひ生のとうもろこしを購入し、焼きたてを頬張ってみてはいかがでしょうか。