NORTH DISHのスタッフが、北海道のスーパーに並んでいる身近な食材を紹介します。今回は三大ガニ(タラバ・ズワイ・毛蟹)に比べると影は薄いけれど、産地では味の良さで人気の「クリガニ」です。
【クリガニ】とは
北海道の代表的なカニと言えば「毛ガニ」ですが、「クリガニ」はそれとよく似た見た目をしています。2種類とも十脚目クリガニ科の仲間であり、ケガニ属とクリガニ属の違いです。
クリガニ科で食用となるのは、毛ガニ(別名:オオクリガニ)・トゲクリガニ・クリガニの3種類。後者の2つは外見もサイズもよく似ており、ほぼ同じ取り扱いとなります。
「クリガニ」は北海道の太平洋側やオホーツク海で漁獲されるものの、その量は少なく、全国的にはあまり流通しません。道民でも食べたことがない人が多いはずです。青森県でも獲れるカニで、認知度は高く人気があります。
【クリガニ】は身もミソも美味しく、内子も楽しめる
毛ガニと比べるとサイズは小さい(甲長8cm前後)ものの、身は美味しく、甲羅には味噌がしっかり詰まっています。脚は細くて身は少ないのですが、甲羅下の肩肉はやや多めです。
細めの繊維質でやわらかな身と濃厚な味わいの味噌は、毛ガニと比べて遜色なく、リーズナブルなことからカニ通の間で人気があります。
旬は春から初夏とされますが、他のカニと同様にボイル冷凍ものが流通しています。
オスのみの漁獲しか許可されていない毛ガニと違い、「クリガニ」はメスの内子を味わえるのも特徴です。
1尾あたりのカニ肉とミソと内子を合わせるとちょっとした量になります。これだけで豪華な晩酌を楽しめますね。また、中身を取り出した後の殻からはいい出汁が取れるため、味噌汁などに使うのがおすすめです。
身の味もさることながら、甲羅に詰まったミソも卵(産卵期のメスのみ)も味わえる「クリガニ」をご紹介しました。毛ガニに比べると大変安く手に入れることができますので、見かけたらぜひ購入してみてください。美味しいですよ。