今回は北海道足寄町にあるしあわせチーズ工房さんが手掛ける『茂喜登牛(もきとうし)』という名前のウォッシュタイプチーズをご紹介します。パッケージを開けるとなんと驚き、木の皮がくっついている!その香りとウォッシュチーズ独特の匂いが合わさり、何とも言えない芳醇な風味を味わるチーズです。
お取り寄せ先の紹介
しあわせチーズ工房は北海道十勝管内の酪農や畑作が盛んな土地である足寄町にあります。チーズ職人の本間さんは高校生のころから職人になることを目指し、地元長野県の農業大学校を卒業後に北海道へ移住し、牧場へ出向いてはチーズを作りながら道内を旅していたそうです。
数ある牧場の中、足寄町で出会った「ありがとう牧場」の吉川さんの酪農の姿勢に共感し、2013年に同地で工房をオープンさせました。たくさんの人に「ありがとう」と「しあわせを」をコンセプトに作るチーズは、優しくマイルドな風味が特徴です。
搾りたての温かい生乳を昔ながらの銅釜で製造し、半地下の熟成庫で保管したチーズはまさに風土の味。一口食べればその原料を育む生産者の思いを引き継いで作る、こだわりの詰まったチーズであることを感じられるはずです。
※しあわせチーズ工房の『幸(sachi)』というチーズも別の記事で紹介しています。ぜひチェックしてみてください。看板商品のハード系チーズでファンも多く、数々のコンクール受賞歴を持ちます。
また、同じ足寄町の「石田めん羊牧場」のフライスランド種の羊乳100%の日本では珍しいハードチーズも作っています。こちらもぜひ一度は口にしてほしいチーズです。
しあわせチーズ工房の『茂喜登牛(もきとうし)』はどんなチーズ?
『茂喜登牛(もきとうし)』はチーズの側面にエゾ松の皮をまとわせ、塩水で洗いながら熟成させたウォッシュタイプのチーズです。2019年オールジャパンナチュラルチーズコンテストで中央酪農会議会長賞を受賞しています。
ちなみに、“茂喜登牛”は足寄町の地名です。チーズは同じ作り方でも原料や牛の生活環境によっても味が変わるため、チーズの名前はその土地の地名や名所が由来になることが多いです。
パッケージの中から出てきたチーズがこちら。表面の焦げ茶色になっている部分に“おやっ?”と思う方もいるかもしれませんが、これが「エゾ松の皮」です。
食べる際はこのように剥がすことができますが、チーズに木の皮が付いているなんてびっくりですよね!よく見るとエゾ松の皮の模様や色が確認できます。熟成が進むと、薄いカビで覆われたチーズの中身がトロトロになっていくタイプです。
しあわせチーズ工房の『茂喜登牛(もきとうし)』を実食レポート
ウォッシュタイプのチーズは塩水やお酒でチーズの外側を洗いながら熟成させるチーズです。通常匂いが強くなりがちですが、『茂喜登牛』はウォッシュタイプの中でも香りがマイルドで、エゾ松の皮に由来するフレッシュさも感じさせます。モチモチの食感でやさしいミルクの甘みが感じられ、そのままでも大変美味。ウォッシュチーズが苦手な人でも食べられると思います。熟成が進めばとろ〜んとしたカスタードクリームのような柔らかさになりますよ。
ワインをお供にそのまま食べるのも良いですが、グラタン風に味わってみるのもおすすめです。玉ねぎやベーコン・ジャガイモを炒めた後にグラタン皿に乗せて、溶けるタイプのプロセスチーズと茂喜登牛を乗せて焼くだけです。個性的な『茂喜登牛』と市販のチーズをダブル使いすることで、クセが強くなりすぎず、よりクリーミーで風味も香りも増した味わいを楽しめます。
『茂喜登牛』単体ではそれほど塩分を感じないため、塩気のあるベーコンや厚切りハムのステーキを焼いた後、上に乗せて余熱で溶かして食べてもミルキーで美味しいです。
最後に
一見変わった、木の皮をまとったウォッシュチーズ『茂喜登牛(もきとうし)』をご紹介しました。生乳にとことんこだわる酪農家と、チーズ作りにとことんこだわる職人がいてこそ作られたチーズですから、美味しいに決まってますよね。料理の脇役に使っても存在感がありますので、チーズ盛り合わせの一品にもぴったりですよ。
商品情報
商品名 | 茂喜登牛(もきとうし) |
種類別 | ナチュラルチーズ |
原材料 | 生乳(北海道産)、食塩 |
保存方法 | 要冷蔵(10℃以下で保存) |
製造者 | しあわせチーズ工房 北海道足寄郡足寄町茂喜登牛141-4 |