【ほっけ】を食べよう!栄養素とその効能、道産子おすすめの美味しい食べ方

北海道食材の豆知識
Ayaka Izawa

Ayaka Izawa

フリーランスで管理栄養士の仕事をしながら、北海道栗山町の井澤農園で販売・営業を行い、地域の産品作りや食育などの地域おこし事業にも関わっています。 自称「農家フェチ」!

≫ Ayaka Izawaの記事一覧

脂の乗った「ほっけの開き」は北海道の居酒屋の定番メニューとして、道産子はもちろん観光で訪れる人からも大人気。干物だけでなく煮付けやフライに刺身など、ほっけの美味しさを知る道産子管理栄養士の筆者が、その栄養と効能について詳しく解説。カルシウム、ナイアシン、DHA、ビタミン類など、重要な栄養成分のほかに食べ方についてもご紹介します。知れば知るほど食べたくなる魚ですよ!

道産子が愛する「ほっけ」について

北海道の居酒屋メニューの定番といえば「ほっけ」。飲食店では脂ののった開き干しを食べる機会が多いですが、フライや煮付けなども含めて食卓に上がる機会の多い身近な存在の魚です。戦前は鮮度低下が早く、まずい魚の代表格でした。戦後に漁獲量が増加し、それに伴い開き干しなどの加工技術も発達したため、現在では全国的にも人気の魚になりました。

そもそも「ほっけ」とは

生のホッケ

ほっけ(Atka mackerel))は、アイナメ科ホッケ属の底棲魚です。

日本海、北日本、ロシアで多く獲れ、国産のほっけの9割以上が北海道で漁獲されます。産地によって旬の時期は異なりますが、北海道では5〜7月と11月に漁獲量が増え、その頃になると特に美味しいほっけを堪能できます。ほっけは成長に伴い呼び名が変化する出世魚で、アオボッケ・ロウソクボッケ・春ボッケ・根ボッケとそれぞれ呼び分けられています。 流通するほっけは大きく分けて「真ほっけ(まほっけ)」「縞ほっけ(しまほっけ)」の2種類があります。真ほっけは北海道近海で漁獲される魚です。縞ほっけより脂が少なく、淡白で上品な味です。縞ほっけは名前の通り体に縞模様があり、ロシアで多く漁獲される魚です。脂のりがよく身がプリプリとしており食べ応えがあります。

食材としての魅力

ほっけを干して開きを作る

なんといっても脂がのってふっくらした身が魅力のほっけ。開き干しや煮付け、フライ、つみれ汁など様々な調理法で味を楽しむことができます。加工品としては、飯寿司(いずし)、切り込み漬け、味醂干しなど。また、北海道の積丹、羅臼、礼文などほっけの漁獲地域として有名なところでは、新鮮なほっけが獲れるため生のまま刺身を食べることも。

「ほっけ」の優れた栄養素について知ろう

ほっけ定食,ホッケの開き・ご飯・味噌汁・漬物

ほっけ(生)は100gあたり115kcal、タンパク質17.3g、脂質4.4g、炭水化物は0.1g、食物繊維は0gです。
ほっけに多く含まれる栄養素を紹介します。

①タンパク質

ほっけ100g中にタンパク質は17.3g。タンパク質は筋肉や皮膚、血液、内臓、髪の毛など体のあらゆる部分を作る材料になっています。ほっけに含まれるタンパク質は、体内で作ることができないロイシンやリジンなどの必須アミノ酸を豊富に含んでいます。そのためほっけは体作りをしたい方やアスリート、ダイエット中の方にぴったりの食材と言えるでしょう。

②カルシウム

生のホッケ100g中には22㎎、開き干しには100g中に170㎎を含みます。 カルシウムは骨や歯を丈夫に保つほか、体の筋肉の収縮に関わったり精神の安定にも必要なミネラルです。体づくりにかかせないカルシウムですが、日本人に不足している栄養素の一つなので、積極的に摂取したいですね。ほっけには生より開き干しに特にカルシウムが多く含まれているのでおすすめです。

③DHA・EPA

ほっけの脂質には、DHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(イコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。DHAとEPAは魚油中に多く含まれる不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、DHA・EPAは多価不飽和脂肪酸の中のn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)に属します。

DHA・EPAは中性脂肪を低下させて脂質異常症を予防し、動脈硬化や虚血性心疾患の発症を抑える効果が期待できます。いわゆる血液をサラサラにするのに役立つ油脂ですね。

青魚に多く含まれているDHAとEPAですが、ほっけも魚介類のなかでかなり豊富で負けていませんよ。

④ビタミン類

ほっけにはビタミン類も多く含まれており、特にナイアシン、ビタミンDが豊富です。

ナイアシンはエネルギーの産生やアルコールの分解に役立つ栄養素。お酒好きな方にぴったりなビタミンなので、居酒屋メニューの定番なのも納得です。ナイアシンは水溶性で調理や保存でも壊れにくいビタミンですが、熱湯にとても溶けやすいため、煮汁ごと食べられる煮物や焼き魚がおすすめ。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨や歯の形成に役立ちます。ビタミンDは日光を浴びることで作ることができる珍しいビタミン。食品ではほっけをはじめとする魚類、キノコ類に多く含まれます。ビタミンDは脂溶性で油で調理すると吸収率がアップ。効率よく摂るために油を使った調理がおすすめです。

「ほっけ」のカロリーや糖質について

生のほっけの切り身

ほっけのカロリーは115kcal、炭水化物3.1g、食物繊維は0g。糖質は「炭水化物-食物繊維」で求めるため、糖質量は3.1gです。ほっけは1尾あたりで考えるとカロリーが高めですが、100gあたりに対するカロリーは他の魚類と同様低く、かつ高タンパクであることがわかります。ダイエットをしている方、体づくりをしている方にはぴったりの食品ですね。

美味しい上に栄養も取り入れるおすすめの食べ方

ほっけのちゃんちゃん焼き

ほっけは摂りたい栄養素によって食べ方や調理法を工夫してみましょう。

骨や歯の形成を促進するビタミンDは、油で調理すると吸収率がアップ!フライや焼き魚などにするのがおすすめです。

ナイアシンは熱に強いですが水に溶けやすいため、ちゃんちゃん焼きや焼き魚、煮付けなどにすると吸収率がアップします。

DHA、EPAは魚の皮付近の脂質に多く含まれています。そのため、出来るだけ皮ごと食べたり、商品を選ぶ時に脂がのった良いほっけを選ぶようにしましょう。

生を食べる時は腹痛をもたらす寄生虫「アニサキス」がいることが多いため、特に新鮮な魚を選び、アニサキスを見つけた場合にはピンセットなどで取り除くと安心です。

食べ方を工夫することで、栄養素を余すことなく摂れるようになりますので、ぜひお試しくださいね。

「ほっけ」を美味しく食べるおすすめレシピ

管理栄養士おすすめのほっけを美味しく食べるおすすめのレシピを紹介します。
ほっけの開き干しはただ焼くだけのイメージが強いかもしれませんが、料理に使うことができます。

◆ほっけのアクアパッツア

ほっけのアクアパッツァ

生のほっけでも開き干しのほっけでも作ることができます。
今回は開き干しを使うため塩分は控えめで作りますが、生を使う場合は身にしっかり塩をし、出来上がりの味を見ながら塩を足してください。

《材料(2人分)》

  • ほっけ開き干し(中) 1枚
  • 玉ねぎ 1/2個
  • 黄色パプリカ 1/2個
  • ミニトマト 8個
  • いんげん 4本
  • 白ワイン 100㏄
  • にんにく 1片
  • オリーブオイル 大さじ2
  • 塩、黒コショウ 少々

《作り方》

  1. 玉ねぎはくし切り、パプリカは一口大の乱切り、インゲンは1/2に切る。にんにくは皮を剥き下の硬い部分を切り、包丁の腹で押しつぶす。ほっけの開きはキッチンバサミで処理をする。頭と尻尾を切り落とし腹の部分をハサミで切って2枚にし、2~3㎝の幅に切る。
  2. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火にかけ、にんにくが色づいてきたら取り出す。中火にしてほっけを皮目から入れて焼き、玉ねぎ、パプリカも余ったスペースで焼く。ほっけがこんがり色づいたら裏返す。
  3. ミニトマト、いんげん、白ワインを加えてニンニクを戻し、煮立てる。煮立ったら水100㏄も入れ、スプーンで煮汁を掛けながら5~6分煮る。
  4. オリーブオイル大さじ2を更に加え、塩と黒コショウで味を調え、汁ごと器に盛り付けて完成。

◆ほっけの開きのガーリックハーブ焼き

ほっけのガーリックハーブ焼き

ほっけの開きにニンニクとハーブをちょい足ししてアレンジ! 超簡単で香り良く、絶品の料理です。白ワインにもピッタリですよ。白ワインと食べる場合はバゲットに乗せて召し上がれ♪ セミドライトマトとも合います。

《材料(2人分)》

  • ほっけ開き干し(中) 1枚
  • にんにく 2片
  • オリーブオイル 大さじ1
  • パセリやバジルなどのイタリアン系ハーブ 小さじ1程
  • 黒コショウ 少々

《作り方》

  1. アルミホイルの上にほっけの開きを乗せ、粗みじん切りしたニンニクとハーブ、オリーブオイルをかける。
  2. 魚焼きグリルで中火で10~15分焼く。

◆ほっけのちゃんちゃん焼き

ほっけのちゃんちゃん焼き

通常は「鮭」で作る北海道の郷土料理です。フライパンで作ることができる簡単なちゃんちゃん焼きです。生のほっけを三枚おろしにするのが難しければ、スーパーや魚屋さんで三枚おろしにしていただきましょう。

《材料(2人分)》

  • ほっけ 1尾
  • キャベツ 4~5枚
  • 玉ねぎ 1/2個
  • にんじん 3~4㎝
  • マイタケやシイタケなどのきのこ 100g
  • (●)味噌 大さじ1と1/3
  • (●)砂糖、酒 各大さじ1
  • (●)おろし生姜 1㎝

《作り方》

  1. ほっけは三枚おろしにして身の部分だけ使う。身に塩を少々振っておく。フライパンにサラダ油(大さじ1)を入れて中火で熱し、ほっけの皮目を焼く。表面のみ焼き色を付けたら取り出す。
  2. キャベツは一口大に切り、玉ねぎは8㎜厚さのスライス、にんじんは薄めの拍子切りかいちょう切りにする。きのこ類も食べやすい大きさに切る。(●)の調味料を混ぜ合わせて味噌ダレを作る。
  3. 1のフライパンにキャベツ、タマネギ、ニンジンを入れてその上に焼き色を付けたほっけ、きのこを乗せる。味噌ダレを2/3まんべんなく回しかけ、蓋をして中火で蒸し焼きに。
  4. 10分程度蒸し、野菜に火が通っていれば残りの味噌ダレを乗せて完成。野菜とほっけを一緒にいただく。
  5. お好みで仕上げにバターや小口切りの万能ねぎを飾っても良い。

※味噌やほっけが焦げ付く可能性もあるため、フライパンにオーブンシートを敷いてから調理しても良いです。

まとめ

北海道を代表する魚の一つである「ほっけ」。今回は栄養素や食べ方の工夫などをお伝えしました。食材の組み合わせで栄養素の吸収率もアップ!ぜひ日頃の調理で活用してみてくださいね。

関連記事

特集記事

ランキング

  1. 1

    【玉ねぎの辛味はこう抜く!】玉ねぎ農家のヨメによる“辛味”の抜き方をご紹介

  2. 2

    玉ねぎ農家の嫁でもある管理栄養士が玉ねぎの【保存方法】を紹介!

  3. 3

    品種によって異なる味わい!じゃがいもの世界

  4. 4

    牛乳屋さん「ピカタの森」のまろやかでクリーミーな「贅沢ぷりん 6個セット」徹底比較!

  5. 5

    【ゴールドラッシュ】甘くておいしいスイートコーンの代表!

2022年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031 
TOP