【農家直伝!】とうもろこしの美味しい茹で方。

北海道食材の豆知識
Ayaka Izawa

Ayaka Izawa

フリーランスで管理栄養士の仕事をしながら、北海道栗山町の井澤農園で販売・営業を行い、地域の産品作りや食育などの地域おこし事業にも関わっています。 自称「農家フェチ」!

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インターネットショッピングやスーパーで購入した鮮度の良いとうもろこし。適当に茹でてもおいしく食べられますが、せっかくならばとうもろこしに適した方法で茹でて食べたいですよね。水から入れるのか、お湯から茹でるのか、塩はどのくらい入れるのかなど素朴な疑問に答えながら、「管理栄養士」兼「農家の嫁」である筆者がとうもろこしの美味しい茹で方を紹介します

美味しいとうもろこしの見分け方

テーブルの上の新鮮なもぎたてのとうもろこし、北海道産スイートコーン

美味しく茹でるためには、おいしいとうもろこしを選ぶことから始めましょう。とうもろこしの頂部には「ひげ」と呼ばれるフサフサがあります。このふさふさはとうもろこしの実が受粉する際に重要な「めしべ」のなごりなのですが、このふフサフサが焦げ茶色に色づいているものが完熟の証です。

また、皮の上から手で軽くつかみ、凹凸が無くて張りのあるものを選ぶと実がしっかり揃ったとうもろこしに当たることができます。稀にとうもろこしの先に粒が無いものに当たることもありますが、それは受粉がうまくいかなかった証拠です。とうもろこしの頂部にもしっかりボリュームがあり、先がとがらずに丸く盛り上がっているものを選ぶと良いです。

茹でとうもろこしがシワになる理由

茹でた後にシワシワになるとうもろこし、粒がシワシワのスイートコーン

とうもろこしを茹でた時、粒が一部シワになってしまったことはありませんか。これは茹で終わった後の冷める過程でとうもろこしの粒の水分が蒸発してしまったから。

粒の蒸発を防ぐためには茹で終わったらすぐにラップでぴったりと包んであげることが有効です。

ただし、熱々のうちにラップで包むととうもろこしが冷めにくく、すぐ食べたいときにはラップの意味も成さない場合もありますね。そんな時はゆでたてのとうもろこしを氷水に入れて締めてあげましょう。粒のシワの防止ができるだけでなく、プリっとジューシーなハリがある実を楽しむことができます。水で絞める場合はお湯には塩を入れず、食べるときに塩を振りかけた方が塩味と甘味をダイレクトに感じることができます。

皮付きとうもろこしをふっくらジューシーに茹でる方法

皮付きのとうもろこしをstaub鍋で茹でる、沸騰するお湯の中の皮付きスイートコーン

皮付きのとうもろこしは茹でる直前まで皮を剥かないようにしましょう。皮が鮮度を守ってくれます。

とうもろこしの皮を最後の1~2枚だけ残して実が薄皮で覆うようにむき、とうもろこしが浸る程の水と、塩(水の量の2%程度)を入れた鍋にとうもろこしを入れて中火で加熱。沸騰後は弱火~中火で6分程茹でましょう。水から茹でることでふっくらジューシーに茹で上がります。

粒感をより楽しみたい方は沸騰したお湯に入れて4~5分茹でると良いです。

薄皮つきで茹でた後は薄皮がラップの役割をしてくれているので急いでラップをしなくても粒にシワはできにくいです。ただし、冷蔵庫で保管する際はラップをしてから冷蔵庫に入れたほうが乾燥を防げます。

皮を剥いた状態のとうもろこしでもこの方法で茹でることはできます。

シャキッと甘く茹でる方法

ストウブのオーバルココット鍋ととうもろこし

この方法は、茹でたて熱々のまま塩水に浸す工程があるため、とうもろこしの皮をすべて剥いた状態で茹でましょう。

とうもろこしが浸る程のお湯を沸かし、沸騰したらとうもろこしを入れて4~5分茹でます。茹で上がったらすぐに濃い塩水(水200mlに塩小さじ2程度)を入れたバットやお皿に入れ、全体に塩水が付くように転がします。

塩水にくぐらせた後はラップに包み、粗熱が取れるまで置きましょう。

お湯に塩を入れてゆでるよりもダイレクトに塩味を感じることができ、塩味の相乗効果でよりとうもろこし本来の甘さを強く感じられますよ。

茹でたとうもろこしの保存

茹でたとうもろこしをラップに包んで保存する

茹でたとうもろこしはラップをして粗熱を取った後、冷蔵庫に入れて3~4日は美味しく食べられます。それ以上長持ちさせたい場合は冷凍保存がおすすめです。

生のまま2~3日冷蔵庫に入れておくよりも、買ったらすぐに茹でてしまったほうが鮮度の良い美味しい状態のまま食べることができます。 冷凍保存方法は当ブログに紹介していますのでぜひ参考にしてみて下さい。
冷蔵から冷凍まで、とうもろこしの保存方法を知ろう!

とうもろこしが丸ごと1本入る鍋が無い場合

とうもろこしをフライパンで茹でる

核家族や一人暮らしの家には大きな鍋が無い場合も。そういう場合は3つの方法をおすすめします。

1つ目は、とうもろこしを家にある鍋に入るサイズに切ってから茹でること。生のとうもろこしは少々硬いですが、手を切らないように半分~1/3に切り分けてから茹でてみてください。

2つ目は大きなフライパンがあれば深手のフライパンで調理すると良いです。フライパンにとうもろこしが半分浸かる量の水、塩(水の量の2%程度)ととうもろこしを入れて中火で加熱します。状態で蓋までできるとより良いですが、浅いお湯でコロコロ転がしながら茹でることもできます。茹で時間は沸騰後7,8分ほどかかります。

3つ目はレンジで加熱。レンジでもおいしくとうもろこしを調理できる方法を当ブログでも紹介していますので、ぜひ試してみてください。
とうもろこしは電子レンジ調理がおすすめ。皮ごと簡単、茹でるより早く美味しく!

冷やすと茹でたとうもろこしがより甘く感じる

冷蔵庫の中でとうもろこしを冷やして保存する、スイートコーンがたっぷり詰まった保存容器

茹でたての熱々を食べるのもとうもろこしの醍醐味ですが、実はとうもろこしが含む糖の性質により、より甘さを強く感じられるのは冷やした時の方なのです。

とうもろこしが含む糖類である「果糖」の特徴に、温かい時よりも冷えたほうが甘みを強く感じるという特徴があります。果糖は果物にも多く含まれています。

今まで冷やさずにとうもろこしを食べていたという人は、熱々を楽しんだ後は粗熱を取って冷蔵庫へ入れて冷やしたものも召し上がってみてください。農家さんによってはキンキンに冷えた茹でとうもろこしが一番おいしい食べ方だ、という人も!

まとめ

黄色と白色のとうもろこしをフライパンで茹でる

農家の嫁おすすめのとうもろこしのおすすめの茹で方をお伝えしました。我が家(井澤農園)では新鮮なとうもろこしがすぐ手に入るため「ふっくらジューシー」に仕上げる水から茹でる方法よりも、「甘味をダイレクトに味わう」お湯から茹でて塩水に漬ける方法で食べる事がほとんどです。

ゆでたて熱々のとうもろこしにかぶりつくライブ感は最高ですが、一度は「冷やし茹でとうもろこし」も味わってみてくださいね!

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